これまでの
警察も救急も、区の所管ではありませんが、区でできることはあります。ただし、「特殊詐欺の予防」についてはあくまで私有財産を守るためものですから、そこに税金を投入するのが適切かどうか、考えないといけません。
実績
01
#1期目
2021年3月 予算審査で要望
タブレット位置情報の緊急時の活用
神戸市の「ドコモ見守りサービス」や、品川区の児童見守りシステム「まもるっち」など、児童生徒の位置情報を把握して防犯につなげようという取り組みがいくつかの自治体で行われています。目黒区ではこれまでそういった取り組みがなかったところですが、実は、1人1台タブレットが配布された結果、やろうと思えば同じことができるようになったのではないでしょうか。
もちろん、位置情報をみだりに取るわけにはいきませんからたとえば、行方不明者届の提出時や災害発生時など緊急時に限定して、タブレット端末の位置情報を利用できないでしょうか。
2021年3月 緊急時にはできると確認
区の回答は以下の通り。
「1人1台の情報端末は、学習への活用を主な目的として考えており、防犯対策への活用は現時点では想定はしていません。
ただ、緊急事態に、例えば学校や保護者から情報端末の位置情報の提供を求められた場合には、例外的な使用方法となると思いますが、教育委員会は児童・生徒が使用している情報端末の番号を学校から聞き取った上で、学校に対してその情報端末の現在の位置情報を提供するといった連携を図ることが可能になると考えています。」
02
#1期目
2022年9月 委員会で要望
食中毒の際にする手順を分かりやすく
食中毒は「時間との闘い」です。疑われる症状が出てきたときには、早期に病院へ行き、早期に保健所にも連絡する必要があるのですが、本人の立場になると、体調が悪いなか、なかなか情報をいろいろ探して連絡するというのは大変なものがあります。
目黒区のホームページにも現在、「食中毒にかかったら」という内容を書いたページはありますが、このページの最終更新は2009年で、内容も分かりづらいものになっています。
ぜひホームページに、「もし自分がかかってしまったときにどういうフローで相談すればいいのか」ということをわかりやすく記載してください。
2022年10月 改善
目黒区のホームページに、食中毒にかかったときの対応フローが分かりやすく掲載されました。
実現に向けて提案中
01
#1期目
2020年3月 予算審査で指摘
「詐欺被害防止」は高齢者本人よりも家族に啓発を
目黒区では、特殊詐欺被害防止に向けて、ご高齢の方本人に対する啓発に力を入れていますが、それだけではなくて、子どもや孫の世代のご家族に対する啓発も必要ではないでしょうか。
「固定電話をやめて携帯電話にしましょう」ということ(特殊詐欺の電話の9割が固定電話宛てのため)や、「迷惑電話防止機能付き固定電話に買い替えてください」ということ、「常に留守番電話に設定しておいてください」ということなど、行動に移すのに費用や手間がかかる対策は、役所が高齢者本人に訴えかけてもなかなか踏ん切りがつかないため、ご家族の方から「変えた方が良いよ」と声をかけていただく方が効果的ではないでしょうか。ご家族への一層の啓発をお願いします。
区の回答
高齢者だけではなく、その家族を含めた対策をしっかりと行い、1件でも被害を防止するためにあらゆる手法を取り入れて、目黒・碑文谷両警察署、また関係機関との連携をしっかりと図ってまいりたいと考えています。
02
#1期目
2020年3月 予算審査で指摘
自動着信拒否装置の効果は?
目黒区では、特殊詐欺対策として、迷惑電話や詐欺の犯人に利用されている電話番号からの着信を拒否するトビラフォンを、希望世帯に無償で50台配布しています。
しかしこの事業を犯人の視点から考えると、「電話を掛けたけど拒否装置でブロックされてつながらない。」となったら、その家での被害は抑えられますが、犯人はまたすぐ次の家へ電話をかけ始めるわけで、対象が別の人へ移るだけです。そうするとこの事業は、導入した本人以外の周りの人への恩恵や特殊詐欺撲滅への効果は限定的です。
区内全体の特殊詐欺被害を抑える使命を持つ行政として、区民全体から集めた税金を使って、たった年間50件、累計でも200件に満たない装置を入れた特定の家だけ守っていて、果たして区民全体の最大幸福に適う施策と言えるのでしょうか。
今のように「狭い範囲に手厚く無料で」ではなく、「広い範囲に薄く」、つまり「無償貸与は無理ですが、一定額補助はしますよ」とした方がよほど効果的なのではないでしょうか。
区の回答
一定額の補助にするといったことについては、様々な課題もあり、難しいものと考えています。しかし、1件でも防止ができる可能性があれば、そういったところも調査研究していく必要があるのではないかと認識しています。
03
#1期目
2020年9月 決算審査で要望
防犯カメラ設置の負担は公平に
街角の防犯カメラは、東京都と目黒区、そして町会・自治会(負担割合は6分の1)が費用負担を分担して、設置・維持管理しています。
でも現状、目黒区で町会に入っている世帯は半数以下。町会に入っていない大半の人は、金銭的負担なく地域の防犯力向上の恩恵を享受している一方で、「地域のためになれば」と町会に入っていただいた方々が余分に多く負担をしています。
それって、「町会に入らない方が合理的」という不公平な状態を目黒区が作りだしていて、まさに今、区が取り組んでいる「町会の加入率向上」に逆行していませんか。
目黒区の補助率を可能な限り引き上げて、町会加入者だけが負担を負う不公平な構図を改めるべきです。
区の回答
町会・自治会における設置負担額は大変厳しいものであると承知していますが、区も大変厳しい財政状況ですので、現状では大変厳しいです。
ただ、今後も地域コミュニティの考え方にのっとって、様々な支援策を打ち出したいと思っていますので、そうした中で、防犯カメラの在り方をどうするべきか、維持管理経費の在り方をどうするべきかについては、検討していきたいと考えています。
04
#1期目
2021年2月 議会で指摘
大規模事故への対策を
「大規模事故対策」とは航空機、鉄道、トンネル事故などが発生したときに備えての対策のことを指します。考えてみれば、目黒区も、羽田新飛行ルートの直下に位置しますし、過去には日比谷線の事故もありました。また、道路トンネルとして日本一長い山手トンネルが区内を通過しているわけで、ここでの大規模な事故に区として備えておくことの重要性は、決して小さいものではありません。
現在、『目黒区地域防災計画』では触れられていませんが、近隣区では5区中3区が「大規模事故対策」について記述していて、関係機関との役割分担や、発生したときの対応方法などを明記しています。目黒区も事前の想定をしておくべきです。
区の回答
今後、他の自治体の取組なども踏まえ、どのような形で地域や関係機関との役割分担、対応方法などを明確にしていくか、調査・検討してまいります。
05
#1期目
2022年9月 決算審査で要望
【AED】民間事業所へのAED設置に補助を
大田区では、民間団体などが、AEDを自らの施設に24時間使える状態で設置する際の、費用を補助しています。
一方目黒区では、平成31年に区から次のような見解が示されました。
「設置費用は行政の全額負担となることが前提とされており、厳しい財政状況の中で、新たな経費負担についてどのように捉えていくか、慎重な検討が求められると考えております。」
大田区では、区が出す金額は初期費用の2分の1と消耗品の交換費用の2分の1で、なおかつ上限額も設けています。全額区の負担ではありません。
区の答弁があった当時と、状況が変わってきていると思いますが、改めて民間団体などへのAED設置費補助をできないでしょうか。
区の回答
以前区がご説明した時点とは、AEDに関する社会的な認知度も高まり、状況が変化してきています。
区としても、区内民間事業者を含めて、区民にAEDの使用できる場所を周知する必要があると考えているところであり、今後、先進区の事例や、24時間営業の企業・店舗などの意向、そのための経費なども合わせて、調査・研究してまいりたいと思います。
06
#1期目
2022年9月 決算審査で要望
【AED】設置場所は地図で知りたい
大田区ホームページの「AED設置場所一覧」というページには、一番上に日本救急医療財団が作成した全国AEDマップへのリンクが張られています。
一方、目黒区のページでは、まずは設置場所の一覧表がずらっと並んでいて、ページの一番下にようやく、地図へとつながるリンクが載っている状況です。このページに、目黒区防災地図アプリの地図を転載したり、せめて全国AEDマップへのリンクを一番上に分かりやすく配置するなど、切羽詰まった状況でもマップでパッと確認できるよう、情報を整理するべきです。
区の回答
区としては、まずは「AEDはだれでも使えるものだ」ということの理解を平時から広げなければと考え、最上段に「AED(自動体外式除細動器)とは」、中段にAEDを設置している区立施設全161カ所を掲載した表、下段に日本救急医療財団全国AEDマップを最下段に掲載しているところです。
一方で、切羽詰まった状況の中で対応するためには、という視点も必要なことと思います。
実際の使用時、携帯電話で検索した際には、日本救急医療財団全国AEDマップがヒットするようですが、そのような状況も踏まえページの構成内容などを改めて検討したいと思います。
07
#1期目
2022年9月 決算審査で要望
【AED】HPとアプリに民間施設も掲載して
AEDの分野では民間施設との連携・協力が必要なのは間違いないと思います。
現在、目黒区のホームページには、区の施設のAED情報しか記載がありませんが、他の区では民間施設のAEDについても把握している例があります。
例えば葛飾区では、民間事業者がAEDを設置した場合などに区に届け出てもらう制度を実施しており、その情報をもとにしてホームページに民間施設の情報が掲載されています。同様に、荒川区や千代田区、渋谷区でも、民間事業者設置分まで掲載しています。
また、もしすべて把握するのが難しければ、私立保育園などの、区立施設ではないにせよ、区政サービスの一翼を担っていただいている施設は多数あります。中央区のように、そうした施設だけでも情報を追記するという方法もあります。区が把握できる範囲内で、民間施設の情報も追記できないでしょうか。
区の回答
各区の取り組みについて、つぶさに把握できてはいませんが、葛飾区が民間の企業・団体に呼び掛けて、AEDを有する企業・団体に申し出てもらい、名簿やマップに掲載していることは承知しています。
制度設計をどうしていくのか、また、どのような方法でその情報を公表していくことが効果的なのかを含めて、先進事例を参考に検討してまいりたいと思います。
08
#1期目
2022年9月 決算審査で要望
【AED】24時間使える場所を増やして
目黒区の区有施設には、155か所、AEDが設置されていますが、24時間利用可能なAEDはわずか18か所のみで夜間や休日の対応がいささか心もとない状況です。
この点、板橋区では、18か所の地域センター、目黒区でいうところの住区センターに当たる施設において、AEDをわざわざ屋外に移設して、24時間使えるようにしたといいます。目黒区の施設でも可能なところに関しては、ぜひ24時間利用可能な場所に移設してください。