『長崎(佐賀)行ってきました報告(その2)』2019.10.8
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視察報告の続きです。
旅程2日目、まず午前中には佐賀県武雄市(たけおし)の「武雄市図書館」を見学しました。
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その報告を…と思うのですが、
実はこの「武雄市図書館」、賛否両論割れておりまして、良い情報しか持ち合わせないまま見学したところ、後からツイッターで様々なご指摘をいただき(ありがとうございます)、自分でも調べて考えを新たにした部分があったので、この「図書館どうする問題」については数回にわたって書きたいと思います。
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「図書館どうする問題」
~~~目次(仮)~~~
(1)革命的!武雄市図書館! ←★ココ
(2)図書館で調べてみよう
(3)武雄市図書館の“陰”
(4)目黒区立図書館の今
(5)こんな図書館がいいな
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武雄市HPより
武雄市は、佐賀県西部に位置する人口4.8万人ほど(目黒区の6分の1くらい)の自然豊かな市です。その武雄市にある武雄市図書館を視察(といいつつ公費を使わないプライベート)してきました。
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2013年に経営がCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ/TSUTAYAの運営会社)に委ねられてから、図書館としては“異例”の取り組みを次々導入したことから話題になった施設です。
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基本的に視察を実施していない日曜日に行ったものですから、当日は館長さんもお休み。視察用資料だけ頂いて、あとは一人行動(まぁほぼ観光です)をしました。
東京都民ですから、代官山や中目黒で蔦屋書店の雰囲気は予習済みでしたが、それが公立図書館だと、そしてそれが自然豊かな地方都市にあると、やっぱり良いんです。いくつかご紹介します。
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“図書館=本を借りる”だけじゃない
当たり前すぎる常識に波紋を投げかけたのがこの一手。武雄市図書館では正面から入るとまず図書の販売スペースが目に飛び込みます。帯のついているのが販売用、シールが貼ってあるのが貸出用と、ぱっと見で区別はつきますが、本を買うことのできる図書館は斬新ですよね。販売用の本を館内で閲覧することもOKです。当然カウンターは貸し出し販売兼用です(貸し出しにTカードが使えます)。
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パソコンスペースを廃止
多くの図書館にあるPCコーナーを思い切って廃止、代わりにiPadを一人1時間貸し出しています。他にも、スクリーンや小さなモニターがいたるところに埋め込まれていて、検索や予約はどこでもできます。なるほどPCがない分、省スペースになりますし、デジタルサイネージでお知らせを出すので、チラシやポスターのないスッキリした印象の館内です。
当然ですがWi-Fiも飛んでいます。(当然のはずでしたが、目黒区立図書館ではまだ…)
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スターバックス併設
併設というより一体となっています。そして、販売用・貸出用の本を読みながらお茶ができます。カフェ席の近くにいると、時折「トールサイズ(店舗よりは控えめなトーンで)」と聞こえてくるのも、ここが図書館内だと思えば不思議です。資料の汚損は大丈夫なんでしょうか?
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体験型の図書館
生涯学習の拠点施設として、イベントを頻繁に開催しています。訪問時も、隣接のこども図書館で「赤ちゃんおはなし会」をやっていて、靴を脱いで上がるカーペットで多くの親子連れの方が読み聞かせを楽しんでいました。イベントの回数は年間1,539回(H30)!一日当たり4.2回も開催しているという計算で、図書館のHPを見ても、毎日のようにいろいろなイベントが組まれています。
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居心地よい環境
館内には薄ーくBGMがかかっています。そんな図書館、それまであまりなかったのでは?音量は心地良いくらいなので本を読んでいて気になるということはありません。それだけで、気軽に入りやすい包容力が感じられました。また同じ館内でも、カフェから遠い学習室などのエリアは無音なので、静寂を好む方のニーズも対応可です。
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床がフローリングなのも、雰囲気がいいですよね。飲み物をこぼしてしまったときを考えてのことでしょうか。天井も高くて開放感○、自然光も差して明るさ○、そして外の天候は×(台風)という、いつまでも外に出たくない(主に3つめの点で?)空間でした。
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自然豊かなのどかなまちに、こんな革命的な図書館が365日オープンしているのです。当然多くの人が訪れます。昨年度は年間107万人(過去最高)を記録していて、人口5万人に満たない自治体としてはやっぱりすごいです。(人口28万人の目黒区は最大の八雲中央図書館が57万人、区内8館合計で211万人。)
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しかし……です。
ここまで従来のやり方を根底から覆す方向転換をしてしまうと、これまでの図書館では起こりえなかった問題も発生してきます。その部分については次回以降に触れていきます。
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