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生成AIを使う目黒区職員は5人に1人

こんにちは。32歳の目黒区議会議員、かいでん和弘です。

目黒区役所では、2023年から生成AIの利用が始まり、少しずつ活用が広がっています。今年からは、区が持っている法令や規則などをAIに参照させる「RAG」の活用も始まりました。

一方で、生成AIを利用している職員は、まだ全体の20%ほど。

生成AIを導入するだけでなく、実際の業務で使いこなし、職員の負担軽減や区民サービスの向上につなげられるか。現在の目黒区役所の状況と、私がこれまで議会で求めてきたことを動画にまとめました。

https://youtube.com/shorts/o4P1O6XtZoE?feature=share

(文字起こし)

目黒区で生成AIを使っている職員、まだ5人に1人です。

目黒区では2023年から導入し、今年は、区の法令や規則をAIに参照させるRAGの活用も始まりました。ただ、この2年間は「希望者にのみアカウントを発行する」という、職員任せの姿勢が中心でした。

私は2024年の議会でこのように言いました。

「AIを業務に取り入れることは、職員残業代が浮くといったコストカットに資するほか、採用が年々厳しくなる人手不足の時代にも持続可能な強い組織となるなど、多大なメリットを生み出します。今のうちからできるだけ多くの職員が生成AIに触れ、その使い方や長短を知っておくことが肝要です。」

個人情報の保護など、慎重さは必要です。

でも、慎重であることと、動きが遅いことは違います。

AIで減らせる作業を減らし、職員がもっと区民の皆さんのサービス向上に時間を使える区役所へ。

もっと便利で、頼れる目黒区役所に変えていきます。

動画では、「もっと生成AIを活用すべき」と議会で発言したシーンを取り上げましたが、実際の議会ではもう少し踏み込んで、提案しています。

その一つが、動画冒頭で触れた「RAG」につながる提案です。通常の生成AIは、目黒区役所の内部資料や、インターネットに掲載されていない情報まで知っているわけではありません。

より目黒区の情報に基づいた回答ができるAIにするため、区の計画、資料、議事録などを生成AIが参照できるようにすることを、2024年9月の議会で提案しました。

ただ、当時の区の回答は慎重なものでした。新しい生成AIツールには区独自の情報を取り込む機能もあるものの、「期待する結果を得ることが難しかった」「別途費用もかかる」として、「引き続き検証していく」との回答にとどまりました。

それから2年。現在は、介護・障がい福祉事業者への指導業務などで、関係法令や規則をAIが参照する活用が始まっています。時間はかかりましたが、実際の業務で使われ始めたこと自体は前進だと考えています。

もう一つ、早くから議会で訴えていたのが、生成AIの利用用途の拡大。

たとえば目黒区が毎年多数行っているパブリックコメントやアンケート(の自由回答)の分析をするにあたっては、区民の皆さんから寄せられた多くの意見を職員が一つひとつ読んで、

  • どのような内容なのか分類する
  • 長い文章を要約する
  • 論点を整理する
  • 一つの意見に複数の論点があれば分ける

といった作業が必要になります。

2024年9月の議会では、「品川区で10万⼈分のアンケートの⾃由回答、延べ650万字分の分析を⽣成AIにさせたところ、わずか1時間半で完了した」という事例を紹介しながら、目黒区でもパブリックコメントやアンケート分析の一部に活用できないかと提案しました。

生成AIに区の回答そのものを決めてもらうという話ではなく、AIが得意な「整理する作業」を任せることで、職員が「寄せられた意見をどう政策に反映するか」といった、人が担うべき仕事により多くの時間を使えるのではないか、と考えています。

もちろん、誤解の無いよう申し上げれば、「AIに何でも任せるべき」とは微塵も思っていません。2024年9月の議会でも、2023年度にデジタル庁で行われた生成AI活用の技術検証において、満足のいく結果が出なかった分野があったということも紹介しながら質問しています。

AIには「得意な作業」と「不得意な作業」があるので、だからこそ区役所の中に、

「これはAIに任せられる」

「これは人が確認しなければならない」

「この仕事には生成AIより別のツールの方が向いている」

といったノウハウを、実際の業務で試しながら蓄積していく必要があるということを終始主張してきました。

2024年9月の議会では、生成AIを推進する担当部署の姿勢についても質問しました。

動画でも触れましたが、当時は、生成AIの活用の旗振り役となるはずだった情報政策推進部さえ、「希望する職員にはアカウントを発行する」とか、「職員から問い合わせがあれば対応する」といった“待ち”の姿勢が中心でした。

ここが、視察した横須賀市と大きく姿勢の違うところで、目黒区はこの“待ち”の姿勢が強かったことが、もともとAIに関心のある職員に利用が偏り、結果として利用者数が伸び悩んでしまった大きな要因ではないかと私は考えています。

そこで私は、情報政策推進部の側から各部署に対して、

「生成AIを試してみませんか?」

と働きかけ、生成AIを試行する部署を募るなど、もう一歩積極的に活用を広げてほしいと提案しました。

また2024年4月には、区が生成AI利用者の「満足度90%以上」をKPIとしていたことに対し、満足度だけでなく、「どれだけ多くの職員に活用が広がったのか」という利用人数・浸透度も成果指標にすべきではないかとも提案しています。

今回の動画で、「慎重であることと、動きが遅いことは違う」と申し上げた背景には、こうしたこれまでの経緯がありました。

目黒区が生成AIを導入し始めた当時の状況については、2024年7月にもブログを書きました。

当時は、生成AI活用の先進地である神奈川県横須賀市を視察し、「なぜ横須賀市では多くの職員が生成AIを使っているのか」、「目黒区との違いは何なのか」といった点を中心にまとめています。

今回の記事は、そこから約2年経った現在の状況と、その後私が議会で提案してきた内容をまとめた「続編」でした。ぜひ2年前の記事もご覧ください。

今回ご紹介した内容は、2024年2月の本会議と、2024年9月の決算特別委員会での私の質問が元ネタです。質問はできるだけ柔らかく話していますので、質問と区側の答弁を全文で確認したい方はこちらをご覧ください。

2024年2月16日 第1回定例会
【質問・答弁全文PDF】

2024年9月17日 決算特別委員会
【質問・答弁全文PDF】

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