こんにちは。かいでん和弘です。
ここのところ、選挙管理委員会への各種提出書類などなどせっせと準備しつつ、引き続き駅頭にて週替わりのレポートを配布しております!
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ここ数ヶ月、家の前を通る立会川緑道で工事の音を聞く機会が多くなっています。
その理由は・・・
桜の伐採。
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目黒区内の桜は2,300本ほどあり、目黒川沿いの桜並木をはじめ、目黒区のシンボルの一つになっています。家の前の立会川緑道にも、碑文谷八幡宮からずうっと桜並木が続き、春に窓から見える満開の桜が、私の心象風景として記憶に残っています。
しかし、その区内2,300本の桜のうち、半数近い1,000本が今後10年以内に桜の寿命と言われる樹齢60年を迎えます。(桜の高齢化!)老木を放っておくと、立ち枯れや倒木の恐れがあるため、これから植え替えをしなくてはいけません。
そのために伐採工事をしているのです。(昨年から「水道管の更新をどうするか」という話題が盛り上がっていますが、まさに同じことですね。)
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そうした状況を受けて、目黒区では5年前、「サクラ基金」をスタートさせました。このサクラ基金では、一般の方から寄付とふるさと納税を通じてご支援を募り、年間300万~700万円を集めています。
しかし、桜を植え替えるには、一本当たり100万円ほど必要で、それに対し区の桜の植え替えにかける年間予算(サクラ基金+区の一般会計)は1,079万円。
つまり、年間で10本ほどしか植え替えができませんから、かりに区内の桜2,300本を植え替えるとすると、230年かかることになります(!)
今回求められている1,000本を10年間で植え替えるには、年に1億円という今の10倍の支出が必要なことからも、現在の予算規模ですべての桜を守るのは厳しいと言わざるを得ません。
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今後こうしたことは、桜だけでなく、あらゆる分野で起こってきます。
水道管もそうです。道路も、橋も、あるいは介護や年金などの今当たり前の仕組みについてさえも、更新が必要になってきます。しかし今後財政的な余裕も無くなるなか、今の規模をそのまま残すのはナンセンス。当然、ある程度「選択と集中」を行ってコストを下げないといけません。
その考えからすれば、桜の植え替えは、他に介護や子育てなど、日常生活上の大きな問題が山積していることを考えると、どうしても優先順位を下げざるを得ません。
現在の本数をそのまま残すのではなく、植える本数を絞ってその分歩道を広くしたり、あるいは一つの並木に絞って重点的に植えることで観光資源化を図るといった、ある程度の「選択と集中」が必要になるでしょう。
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とはいえ……。ただでさえ緑地の少ない目黒区において、”自然”を感じられる稀有な存在。生活に直結しないからと、バッサリいくことはできません。
私は、未来の子どもたちに負担を“残さない”ことは大事だと思っています。ただ同時に、未来のこどもたちに美しい目黒区を”残す”ことも同じくらい重要だと思っています。
予算をモリモリにして、子どもたちの将来の負担を増やしてまで植え替えることはせずとも、せめて区の支出をチェックして削るところは削り、そこで出てきた分を、“子どもたちへのプレゼント”として割り振っていきたい、そんな風に思っています。
《サクラ基金はこちら》(目黒区HP)http://www.city.meguro.tokyo.jp/smph/gyosei/zaisei/kifu/kikin/sakurakikin.html
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