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税金は、区民のために使うべき!(手数料について)

 

こんにちは。26歳の目黒区議、かいでん和弘です。

 

決算特別委員会のご報告、第2回目の今回は「手数料」について取り上げます。あまり議会で日の目を見ることの無いニッチな分野ではありますが、来年度以降の財政難を考えれば、今のタイミングで料金を再検討していく必要があるでしょう。

 

私は先の委員会で「住民票の郵送請求・第三者請求」について指摘しました。「区民ではない方に対して、ことさらに安い手数料額でサービスを提供していませんか?」という指摘だったのですが、内容がシブすぎるので、できる限りやわらかく解説していきます。

 

住民票の申請は3通り

 

皆さんが「住民票の写し」などの証明書類を取得するとき、目黒区役所への請求(申請)方法は下の3種類あります。

 

① 窓口請求

区役所の戸籍住民課窓口や地区サービス事務所に赴いて申請する方法で、手数料は300円。おそらく区内在住のほとんどの方が、この方法によって申請しているものと思います。

目黒区HP「住民票に関する各種証明の窓口請求」

 

② コンビニ交付サービス

2016年から始まった新しいサービスで、マイナンバーカードを利用してコンビニのマルチコピー機で取得する方法です。こちらは手数料が200円と、窓口よりも100円安くなっています。

目黒区HP「証明書のコンビニ交付サービス」

 

一方、今回のターゲットは

③ 郵送による申請 です。

区役所に行かなくても、請求用紙などの必要書類を区役所に郵送することで、住民票の写しを返送してもらうことができます。この方法を使えば、外出するのが難しい方や区外に住んでいる方がわざわざ目黒区役所まで行かなくても申請できるので、便利ですよね。

目黒区HP「住民票に関する各種証明の郵送請求」

 

でも区の立場からすると…

 

ただ、郵送で請求を受ける目黒区の立場からすれば、結構大変です。なぜなら、この郵送請求の場合、窓口での住民票発行であれば生じなかった「申請者から送られてきた封筒の開封」、「送り返す住民票の封入・封かん」などの追加的な手間がかかってくるからです。

 

ひとつずつはそこまで時間がかからない作業でも、年間で2万7,000件以上の処理を行うとなると、相当なものになります(仮に1件につき30秒しかかからないとしても、年間で225時間になります)。

 

このように作業は窓口より大変なのに、現在の郵送請求の手数料は窓口請求と同じ300円です。「これでは低すぎるのではないか」というのが、今回の私の主張です。

 

実際、経費と手数料は釣り合っている?

 

昨年度の数字を見てみましょう。

 

目黒区では、郵送申請の処理を業者に委託しているのですが、その委託金額は年間2,560万円ほど。対して、区が得た手数料収入が503万円でしたので、差し引きして年間2,000万円余りの赤字が出ています。

 

また、昨年度は約27,600件処理しているので、郵送請求一件を処理するのに約930円の経費がかかってことになります。それでも請求者からとる手数料は窓口と同じ300円ですから、一件当たり630円の赤字が出ています。

 

そして言うまでもありませんが、この赤字分は、区民の方の税金で補填しているのです。果たして、この手数料額は妥当な金額と言えるか、もう少し深掘りしてみましょう。

 

郵送請求は誰が使う?

 

“大前提”として断っておかないといけないのですが、「住民票の取得」というのは、対象者が区民のなかでも一部の人に限られたサービスではないわけで、区民誰しもどこかのタイミングで必要となってくる類のサービスですから、基本的には手数料を極力安くして、経費との差額分をみんなで払った税金で埋め合わせようということには、合理性もあると思っています。

 

ただ、今回の郵送請求はちょっと事情が違います。何がかというと、この郵送請求を申請している方のうち、区民からの申請が1割、そして約9割が「第三者による請求」であるという点です。

 

この「第三者」というのは、①弁護士や税理士などの方が業務上必要とするケースのほか、②クレジットカード会社や、不動産会社、通信会社など、区内に所在するとは限らない(むしろ区外の会社が多いと思いますが、)会社が、「債務者の所在確認」のために、住民票を取り寄せることに使っているということです。つまり、郵送請求の9割が、区民からではなくこういった会社からのものなのです。

 

であるならば、目黒区に税金を払っていない(多くの場合)区外の会社が、自社の利益のために、住民票を請求するとき、経費が本当は930円かかっているのに、目黒区が手数料を300円にあえて低く設定して、差額を区民の税金で補填するというこれは、税金の使い道としておかしくないでしょうか。

 

先にも書きましたが、そもそも郵送請求の処理には窓口での発行にはなかった追加の作業が加わっていますから、より多くの労力がかかる。その上、これがさらに第三者請求になってくると、住民票の請求理由が正当かどうか、証明するための添付書類も多種多様になってきますので、なおさら交付まで手間と時間がかかってくるわけです。

 

他の自治体では…

 

こういった理由があるので、手数料の金額に差をつけている自治体も少なくありません。例えば都内の区と市に限ってみても、「住民票の写し」を郵送請求で取得する場合に、足立区や板橋区、中野区、他にも都内15市で窓口請求よりも増額していますし、北区や羽村市では第三者請求の場合に窓口よりも手数料を増額しています。

 

 

以上を踏まえて、

 

そもそも手数料は、かかっている事務経費分だけ徴収するものです。ですから、今回の件は単純な話で、かかっている経費に対して手数料の料金設定が低すぎるのです。郵送請求および第三者請求については、「受益者負担の原則」のもと、手数料を引き上げるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 

とこのように質問しました。

 

それに対する役所の回答は?

 

メモが追い付かなかったので、ざっくりこんな感じです(議事録の公開まで数か月かかるので…)。

 

○郵送請求事務の委託費用というのは証明書の発行に係る費用だけではなく、問い合わせ対応や、研修の実施などの労務管理など他の業務にかかる費用まで含んでいる。(改田注・とはいえ大部分は処理業務ですよね~)

 

○第三者請求を行うのは企業だけでなく、弁護士などの士業の方、個人の方まで様々である。(改田注・とはいえ大部分は企業ですよね~)

 

○ただそうはいっても、手数料はあくまでかかっている事務経費の対価を徴収するという考え方である。

 

○今回の手数料料金については検討を要する。

 

 

結局検討してくれるのかどうなのかいまいち釈然としませんが、質問の最後に他の先輩議員さんから「賛成!」というヤジを頂いたこと、そして質問後に廊下で、役所のとある役職の方から、「あれは検討の余地ありだね」と前向きなお言葉(雑談ですが)を頂いたこともあって、やはり主張の方向性としては間違っていなかっただろうなと自信になりました(笑)

 

来年度以降、区の財政は(税収減&都からの交付金減で)急激に悪化することが見込まれています。そのため、区役所では7月から「区政再構築検討会議」を立ち上げ、区のあらゆる事業・施策を見直している最中です。ぜひこの過程で、今回の件も抜本的に検討していただけるよう、これからもプッシュチェックを続けてまいります!

 

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