活動報告(ブログ)

子育て支援/福祉

妊産婦支援④ 近くて遠い、碑文谷保健センター

こんにちは。27歳の目黒区議、かいでん和弘です。

今回は、「妊産婦さんへの支援」の第4回(最終回)。これまでの3回は妊娠中の話題でしたが、今回は出産後のお話。「碑文谷保健センターの立地」について、物申していきます。

《これまでの記事はこちら》

「妊産婦支援① 妊婦健診の負担を減らそう!!」

「② 出産費用の補助を!!」

 「③ 平均と倍違う!宿泊型産後ケアの充実を!」

計8回の乳幼児健診

小さいお子さんをお持ちの方ならお分かりになると思いますが、乳幼児健診の機会って結構多いですよね。

ざっと書き出してみると…

5歳児健診までの間に合計8回もありました。もちろん、こまめに見守ってもらえてありがたい限りですが、このなかで赤い太字で書いた4回の健診については、

① 保健予防課(目黒区役所内)

② 碑文谷保健センター

という、目黒区の施設まで行く必要があります。

距離≠行きやすさ

そしてご存じの通り、2施設のどちらに行っても良いというわけではなく、お住まいのエリアによって行先が指定されることになります。区分けは次の通り。

地図上で一見すると、妥当な分け方に思えます。

でも、「直線距離」と「行きやすさ」は別。

先日のめぐろサミットの際に、区民の方から、「毎回健診のお知らせが届くたびに『また碑文谷保健センターいかないといけないのか』と思います。」というご意見をいただきました。

この碑文谷保健センターの行きづらさについては、目黒区保健予防課長も、

確かに検診に来にくい、アクセスが良くないという声があるということは認識してございます。

とおっしゃっていましたので、その方おひとりの意見ということではなさそうです。

どんな立地?

改めて、この碑文谷保健センターの立地を確認してみましょう。まずは鉄道駅からの距離。

目黒区「地域交通の支援方針」より

区役所内にある保健予防課は、中目黒駅から徒歩5分なのに対して、碑文谷保健センターは都立大学駅から徒歩10分。

しかも、行く途中には環七の坂を上り下りしなくてはいけません。ベビーカーを押していくのはちょっと大変そうです。

目黒区「地域交通の支援方針」より

次にバス停からの距離。

碑文谷保健センターは東急バス「碑文谷警察署」停留所から徒歩1分の好立地ですが、目黒線沿線、大井町線沿線からの直通バスはなく、乗り換えが必要になります。

目黒区「地域交通の支援方針」より

つまり、特にお子さんを自転車に乗せられない乳幼児をお連れ方の場合、地域によっては、駅から遠い、バスが不便、駐車場がない(障がい者用のみ)といった理由から、タクシーを呼ぶか、子どもと一緒に長い時間歩いていく他なかったりします。

夏の30度を超える気候の中では厳しい道中になることでしょう。

提案

そこでぜひ目黒区に、もう少し柔軟な考え方をしてもらいたいんです。つまり、現在のようにただ機械的に南北にエリア分けするのではなく、健診で訪れていただく際には、保護者の方の希望に応じて、会場を柔軟に選択できるようにできないかということです。

それこそ自由が丘等の地区からは、直線距離で近い碑文谷保健センターよりも、むしろ中目黒の保健予防課の方が、電車を使って歩く時間を少なく到達することができますし、

同じように、東部地域で区役所管轄エリアであっても目黒通り沿いの方はバスの本数の多い碑文谷保健センターの方が行きやすいなど、純粋に東部北部、あるいは西部南部では分けられない交通事情があります。

こういう細かい工夫は健診の受診率向上にもつながるものだと思いますし、「ご本人のご希望に沿って会場を選択できるようにできないでしょうか」と問いました。

区の回答

検診は、月例ごとの成長や発育、それから病気の早期発見だけでなくて、健診に来られた親子の様子から、心身の不調とか虐待の兆候など微妙な関係性を見ながら医療職が捉えて、支援につなげるという側面もございます。

これができるのは、定期的に保健所においでいただけるから、それを地区担当の保健師が把握して支援にあたっているということが言えると思っております。

ですので、こういったところを対象者の皆様にはPRしながら管轄の保健所においでいただくということを進めていきたいと思っています。

断固変えるつもりはない、という固い決意を答弁から感じました……

もちろん、地区担当の保健師が一貫して同じ親子の様子を把握するからこそ、「前回から変わりないかな?」といった経過観察ができるということは私も同意します。

でも別にそれ、南部地区担当の保健師は絶対に“碑文谷保健センターで”見なければいけないわけではないですよね。

南部地区担当の保健師が区役所に出張する日を設定し、南部にお住まいでもこの日なら区役所へいらしていいですよ、としてあげればいい話です。

どうやらさらに話を聞いていると、

「保健師は健診だけをやっているわけではなく、多忙。区役所に行くことも難しい。」、

「健診には保健師だけではなく、お医者さんほか色々な方にご助力頂いている。会場を変えるのは大変。」

という理由もあるようですが、私からすると「それって全然調整できないことはないんじゃないの?」と思ってしまいます。

イベント参加をあきらめた方も

また、実は健診だけじゃなく、イベントごとでも碑文谷保健センターだけが会場になっているものがあります。例えば、多胎児懇談会。

目黒区HP「育児学級・懇談会のご案内」より

これは年4回、すべて碑文谷保健センターで実施されています。

区民の方から「行ってみたいけれど連れていくのが難しいからやめました。」というお声を頂いていたので、「区役所でも実施する回をつくればいいじゃないですか」と言いましたが、区は「難しい」の一点張り。

理由が議場で語られることはありませんでしたが、ずっと碑文谷でやってきた“伝統”があるためということも耳にしました。本当に……なんだそれ……。

区が最も重視すべきなのは、「税を納めていただいている区民の方の利便性」です。この対応、あまりに区民第一の視点が欠けています。

というブログを執筆中、新しい取り組みを様々実践している広瀬けいすけ大阪府寝屋川市長のツイートを見て長嘆息。「目黒区でも新しい施設を!」なんて言いませんから、今ある施設を活用した、利用者目線の“やさしさ”が欲しいですよね。

https://twitter.com/hirosekeisuke_/status/1455116841714524162?s=20

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コメント

  • コメント (1)

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    • 匿名希望
    • 2021年 11月 19日

    先日、4ヶ月健診で破門や保健センターを初めて訪れました。原町からベビーカーを押して30分くらいかけて行きましたが、1時間の健診のあとは疲れ果ててタクシーで帰りましたね。。自家用車では来ないでとあったので、同じようにタクシーを利用している方がチラホラいらっしゃいました。
    こんな陸の孤島にまた行かなくてはならないのか、と思うと、引越ししてこのエリアじゃないところに住みたいくらいですね。
    伝統を重んじるお役所の方には、赤子を連れての保健行事を実際にやってみてほしいです。

希望しない


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